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2018年5月 2日 (水)

兵庫県、岡山県、滋賀県野洲市の注目施策について視察

   日本共産党県議団は4月25日から27日まで、兵庫県、岡山県、滋賀県野洲市の注目施策について視察を行いました。

■県営住宅で学生シェアハウス【兵庫】

  兵庫県の神戸市垂水区と明石市にまたがる県営明舞団地{明石舞子北住宅(神戸市垂水区)および明石舞子南住宅(明石市)}で、公営住宅の目的外利用としてコミュニティ活動への参加等を条件に学生の入居を募集する、学生シェアハウスの取り組みを進めています。住民が高齢化し、コミュニティ機能が低下するなかで、団地自治会の会長さんが団地の活性化へと自治会長が提案し、兵庫県がそれを受けとめて政策化し、内閣府が地域再生事業として認定して実現し、2011年度にスタートしました。地域再生事業としての認定は5年間という期限付きで、既に1回更新して現在に至っています。

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 更新の時には、「通常の県営住宅への入居を妨げない限りで」という条件で認可を受けられたとのこと。また高齢者が1階2階への住み替えを進めるので4階5階が空き部屋になり、老朽化も進行して募集しても応募がない、という状況であれば、空いているくらいなら学生に入ってもらう方が有効、という意味のようです。

 ただ、団地の建替が進めば新しい住戸には応募者が多くなることも想定され、そうなると「通常の県営住宅への入居を妨げない限りで」という条件との関係が出てくると思われます。公営住宅の“例外的活用”という枠組みから脱却するためには、法改正などが必要になるのではないでしょうか。
 
  2011年度からの新規入居の実績は
 2011年度 3名(2戸)
 2012年度 2名(2戸)
 2013年度 2名(2戸)
 2014年度 2名(2戸) 
  2015年度 6名(6戸)
 2016年度 1名(1名)
 2017年度 3名(3戸)

 ほとんどの学生が大学卒業まで居住を続けるとのことで、最大13名の大学生が住んでいたこともあったとのことで、2018年4月1日時点での学生入居者は5名(5戸)とのこと。


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[5階の部屋に学生が入居している]

 年3回募集を行っているとのことで、それに対する学生の応募・入居が上記のとおり(応募当選確率は100%!)。県営住宅の側としては、もっと多くの学生が入居してほしいが、それに応える学生は多くない、という結果にも見えます。

 団地の所在地は、鉄道駅に近いわけではありませんが、団地の近隣には神戸学院大学、兵庫県立大学などがあり、神戸学院大学には総合リハビリテーション科があることから、バリアフリーや介護などに関心を持つ学生も多いと思われます。

 学生の応募要件は次の2点。
①大学生で次のいずれかの活動を実施する者
 ・「明舞まちなかラボ」(※)による明舞団地内での地域活動への参加
 ・NPO等による明舞団地内での地域活動への参加
 ・明舞団地をテーマとした卒業論文、修士論文、博士論文のいずれかの執筆
 ・まちづくりに興味があり自治会活動等へ幅広く参加
  ※「明舞まちなかラボ」=大学等の研究機関によるまちづくり・福祉など、団地再生に資する実践的な調査研究の場であり、明舞まちづくり交流拠点内に設置
②県営住宅自治会へ参加し自治会長と連携のうえコミュニティ活動への寄与ができる者

 家賃は10,400円/月~25,000円/月で、共益費は数百円程度/月、敷金は3ヶ月分。間取りは2UK(37.4㎡)、2K(35.87㎡)など。

 県営住宅への学生の入居を提案した当の自治会長さんにお会いすることができ、お話をうかがうことができました。「団地の住民は、若い人が居ることにビックリする。若い人が居るだけで、挨拶してくれるだけで、とても喜んでいる。パソコンで情報を集めてくれたり、買い物をしてくれたり、とても助かっている。」などお話をうかがうことができました。

 また、たまたま、団地内を歩いているところに、就職活動から帰ってきた学生居住者とバッタリ遭遇し、自治会長さんが「この子だよ、この子だよ」と紹介してくださり、「安くて広い部屋に入れて学生仲間の溜まり場になっている」「住みやすく満足している」など直接お話を聴くことができました。

■民泊を県独自に規制【兵庫】 

 兵庫県の「住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」、いわゆる民泊規制条例について注目していたことから、視察項目として担当部局にお願いし説明を受けました。
  兵庫県は、住宅宿泊事業=民泊について、「小・中・高等学校・幼稚園並びに認定こども園、保育所等児童福祉施設及び図書館等社会教育施設などの周囲100km以内」の区域、「住居専用地域」の区域、「景観地区」(芦屋市全域)等の区域について、「4月1日から翌年3月31日」の期間、つまり通年、「実施してはならない」と条例で定めたのです。そして、市町から申し出があれば、制限を解除または緩和することができることも定めています。

 「民泊」のルールを定めたとされる住宅宿泊事業法においては、条例により区域を定めて住宅宿泊事業を実施する期間を制限する権限を、都道府県に与えています。しかし兵庫県は、地域の実情を把握しているのは市町村であるので、その権限は市町村に与えるべき、と主張していたとのこと。だからこそ、「市町から申し出があれば、制限を解除または緩和することができる」と定めたのです。

 民泊をめぐっては、住民生活の実情に沿うことが最も重要であり、その観点から市町村の意向第一に対応しようという兵庫県の姿勢は、まさに地方自治のお手本ではないか、と感銘しました。

  ■都道府県立図書館で全国1位 【岡山県立図書館】

  2016年度も来館者数、個人貸出冊数が都道府県立図書館のなかで全国1位だった岡山県立図書館を視察しました。

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 民間活力の導入として公共施設全般に指定管理者制度の導入が進められ、公立図書館でも全国的に導入が進められているなか、岡山県立図書館は直営を堅持しています。指定管理者制度は、清掃など一部の業務のみに部分的に導入しているかたちです。

 新刊図書の7割について1冊ずつ購入してきたが、近年は予算の削減で厳しくはなってきているとのこと。人気の高い本を大量に購入して利用者の希望に応える、という考え方もあるとは思うがそれは市町村立図書館におまかせし、県立図書館としてはより多くの新刊図書をそろえるようにしているとのことでした。
 また児童書は100%購入しているというこだわり。
 児童図書研究室は、専門家を育てるのが県立図書館の役割との自負から設置しているとのこと。

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 図書購入冊数は、全国で東京都に次いで第2位です。

 厚い職員配置で主題別6部門制の専任職員によるレファレンス体制を充実させており、レファレンス受付件数も全国2位です。

 「ティーンズコーナーダイジェスト」コーナー」を高校と連携して設置し、図書への興味、読書の意欲を高めるべく取り組んでいます。

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  天井が高く本棚は高くせず館内の見通しの良い明るさは秀逸。開放感があり、伸び伸びとした気分になれます。“来たくなる”図書館だとつくづく思いました。

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 県立図書館の成功を見て市町村立図書館も増えた(ここ数年で10館程度増えた?)とのこと。図書館は低予算で効果を上げる(住民の幸せ感の向上か?)、失敗はあまりない、と館長さんは語られました。

 公立図書館の住民にとっての存在意義を改めて実感し再確認することができた、有意義な視察でした。

  ■テレワークなど新しいワークスタイルへの企業の取り組み【岡山】 

  総務省が「テレワークの実践ではピカイチ」と評価している岡山市南区の(株)石井事務機センターを訪問してお話をうかがいました。

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  テレワークを始めたのは2~3年前で、子育て中の母親が勤務していたが、子どもの病気で欠勤せざるを得ない状況を苦にして「もう会社をやめます」と申し出たことがキッカケになった。会社と同じ環境を自宅に整備して在宅ワークを可能にした。

 背景として、2009年に経営危機に陥り、銀行の支援の条件として、ビジネスモデルを変えることが提起されたことがある。

 小さく始めるのが成功の秘訣と、まず内勤の人から導入した。
 2017年6月から外勤にも導入。客先訪問の合間にテレワークをするかたち。

  業務の処理効率は在宅の方が職場よりも高いことが実証された。自宅にいると、仕事をしていないと思われたくない、という意識がくなり仕事を多くやる傾向がある。

 会社の社員は若い人が多いが、中高年の人もいて、「テレワークなど自分はやらない」という人もおり、そうした社員本人の意向は尊重されている。テレワークを押しつけることはしていない、とのこと。

 テレワーク導入には、①労務管理 ②コミュニケーション ③情報セキュリティ の3つの課題がある。

  様々な点での新しさに驚かされながら、一方で労働強化にならないか、給料・残業手当への影響など、吟味が必要であり、その点では、中小企業での実践と大企業での実践とでは波及効果等で異なる部分もありそうだ、とも感じました。働き方改革は、“経営者にとっての都合の良い働かせ方改革”になってはなりません。

 いずれにしても「(株)石井事務機センター」さんが、物品販売から新しいビジネスモデルを普及するサービスを売る業態に変容を遂げながら、会社として生き生きと活動している姿は、さわやかな印象を受けました。

■滞納を市民生活支援のキッカケに【滋賀県野洲市】

 滋賀県野洲市の極めて特徴的な市民生活相談活動、生活困窮者支援、債権管理条例などを視察しました。全国から視察が殺到しており、日本共産党地方議員団の視察も多いため、日本共産党議員の視察は日本共産党野洲市議会議員団が対応することを申し合わせているとのことで、恐縮しつつもそのように対応していただきました。

 県議会議員としては、都道府県行政の注目施策を視察することが一般的ですが、あまりにも特徴的な施策、取り組みということで、あえて人口5万人の野洲市を視察したものです。

  滞納は生活状況のシグナル、滞納者≒多重債務者≒生活困窮者ととらえ、「市民生活を壊してまでは回収しない」「滞納を市民生活支援のキッカケにする」と生活困窮者に徹底的に寄り添い、縦割りを排した横断的な支援体制を構築しての取り組みに、感銘し学ぶこと大でした。
 県としても、また市町村と協力して、そのような取り組みを、神奈川県においても進めたいものです。

  視察した各施策の良いところ、また自治体として大切にすべき基本姿勢など、神奈川県政に生かすべく取り組んでまいります。

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