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2016年12月16日 (金)

「神奈川県産業技術センター」のKASTとの統合と独立行政法人化に反対(12月15日産業労働常任委員会で発言)

  12月15日(木)に開催された県議会産業労働常任委員会で、議案の採決に先立っておこなう、まとめの発言(意見発表)を、下記の通りおこないました。

                                記

   日本共産党県議会議員団の立場から、当常任委員会に付託されております諸議案及び当常任委員会に関連する事項について、意見・要望を申し上げます。

【1】定県第116号議案「地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所に係る重要な財産を定める条例」、定県第137号議案「地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所中期目標」、定県第138号議案「地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所に承継させる権利を定めることについて」については、
  中小企業支援、ものづくりを支える施策として産業労働局が所管してきた「神奈川県産業技術センター」と、科学技術政策の一環として政策局が所管してきた「公益財団法人神奈川技術アカデミー(KAST)」とを統合し、新たに地方独立行政法人を設立するための議案であり、反対いたします。

 性格の異なる2つの組織を統合する理由として挙げられているのは、研究を製品開発や事業化に結びつける、ということです。しかし、こうした“研究”を“実用”につなげるということは、その分野では「死の谷」、デスバレーとも言われてきた、容易でない課題です。
 重大な問題は、そのことに産業技術センターをまるごと取り込み、巻き込んでしまうということです。
 統合した後、予算の配分や組織の統廃合など、どうなっていくのか。研究を製品開発や事業化に結びつける取り組みがうまく成果を上げられず、地方独立行政法人に移行することと相まって、経営が圧迫され、産業技術センターの分野の活動、中小企業のものづくり支援の取り組みが影響を受けるのではないかと、懸念されます。

 神奈川県産業技術センターは、中期目標前文の冒頭に記述されているとおり、「県内唯一の総合的な工業系技術支援機関として、主に中小企業・小規模企業等を対象に技術相談や依頼試験、共同研究等の支援を通じて、本県のものづくり産業を支えてき」ました。
  産業技術センターは、現在、①ものづくり支援②研究開発③人材育成④技術情報、交流・連携 という4つの柱を掲げて技術支援に取り組んでいますが、中心は、何と言っても「ものづくり支援」であると思います。
  小惑星「イトカワ」の物質採取に成功し、地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」の部品を県内の中小企業が開発・製造し納品していたことが話題になりましたが、その部品の開発に、県産業技術センターがかかわっていた、過酷な宇宙環境で使用するため-30℃と100℃の環境を交互に1000回繰り返す検査などを行って高い耐久性と安全性を確認するなど、製品開発を支えていたことは、誇るべきことです。こうした世間の注目を集める華やかな業績も、日々、地道に、依頼試験をはじめ、様々な技術支援を中小企業におこなってきた、ものづくり支援の活動全体の成果としてとらえることができます。

 神奈川県産業技術センターは、1929年に設立された神奈川県工業試験場を前身とし、一時期は「産業技術総合研究所」という名称だったこともありました(1995年4月~2006年3月)。2006年4月に現在の神奈川県産業技術センターに改称されましたが、こうした歩みのなかで、「(産業技術センターの)業務が研究に傾きすぎている。もっと中小企業支援に力を入れるように改めるべき」と舵を切り直したということもあったと聞いています。「企業活動の現場のニーズを研究開発、製品開発、事業化に結びつけていく」ということが、実際には容易ではないということを、既に経験してきたのです。
 科学技術研究と、中小企業のものづくり支援と、別のことを別の組織でおこなってきたものを、このたび、組織を統合し、そのことで「企業活動の現場のニーズを研究開発、製品開発、事業化に結びつけていく」ということが容易になる、というのは、あまりにも安易であると思います。

  科学技術政策として、これまでのKASTの取り組みをどう総括するか、ということは、この産業労働常任委員会の主題ではありませんが、統合されることとの関係で、少しだけ触れたいと思います。
  基礎研究についてのノーベル賞受賞者の発言が注目されています。
 2016年のノーベル賞「生理学・医学賞」の受賞が決まった東京工業大の大隅良典栄誉教授(71)は記者会見のなかで、「オートファジーは、必ずがんにつながるとか、人間の寿命の問題につながると確信してこの研究をはじめたわけではない。基礎的な研究というものはそのように展開するものだということを理解してほしい」と、基礎科学の重要性を再三強調されました。さらに「“役に立つ”という言葉が、とても社会をダメにしていると思う。本当に役にたつのは、10年後か20年後か、あるいは100年後かもしれない。社会が将来を見据えて科学を一つの文化として認めてくれるようにならないかと強く願っている」と、科学に早急な成果を求めがちな風潮を批判されました。
 KASTは、こういう側面を持つ科学技術分野の施策として展開されてきたわけで、こうした指摘も受けとめて、神奈川県の科学技術政策のあり方を、県という立場でどこまでやるのか、ということも含めて、真摯に検証し再検討する必要があると考えます。そうしたことが不十分なままの産業技術センターとの統合と後戻りが極めて困難になる地方独立行政法人化を進めることにたいしては、“ちょっと待て”と言わざるを得ません。
  以上のことから、定県第116号、137号、138号議案に反対致します。

【2】その他、定県第117号議案、定県第139号議案には賛成いたします。

【3】そして、所管事項のなかで、特に、『「若者の使い捨て」撲滅かながわ宣言』により強調した、「若者の使い捨て」を、この神奈川の地から撲滅し、未来を担う若者たちを応援していく実効ある取り組みを抜本的に強化するよう、強く求めます。
 具体的には、現在おこなっている労働相談のなかで、「相談記録表」に相談者の年齢・年代やブラックバイトに該当するかどうかの項目を加えて集約し、分析を加えて、取り組みに生かすこと。相談を踏まえた企業への働きかけを、国・労働局との連携も含めて、県として取り組むこと、該当事例があれば大企業にたいしてもはたらきかけをおこなうこと、など要望致します。

 以上、意見発表と致します。

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