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2015年3月

2015年3月21日 (土)

2015年度相模原市一般会計予算等について反対討論(3月20日)

 3月20日の相模原市議会本会議で、日本共産党市議団を代表して、藤井かつひこが、2015年度相模原市一般会計予算等について反対討論をおこないました。以下その全文をご紹介します。


 日本共産党を代表して、議案第1号2015年度相模原市一般会計予算、議案第2号2015年度相模原市国民健康保険事業特別会計予算、議案第3号2015年度相模原市介護保険事業特別会計予算、議案第5号2015年度相模原市後期高齢者医療事業特別会計予算に反対の立場から、討論をおこないます。


 2015年度政府予算案が3月13日、衆議院を通過しました。日本共産党は、「社会保障をいっそう削減する一方で、大企業を優遇する減税と軍事費の拡大をおし進め、国民生活を犠牲にする予算」と指摘し、組み替え動議を提出したうえで反対しました。
  大企業を優遇する減税という点では、2013年度の法人税について、トヨタ自動車が、研究開発減税により、1201億円もの負担を免れていたことが、このほど、しんぶん赤旗の試算により、明らかになりました。この1201億円という金額は、安倍政権が2015年度予算案でおこなった制度改悪のうち、「介護報酬の引き下げ」「生活保護の住宅扶助と冬季加算の切り下げ」による国庫負担の減額分に相当します。トヨタ自動車1社の減税分があれば、制度改悪を行わずにすむ計算です。
  こうしたゆがみを正せば、消費税に頼らずに、社会保障を支え・充実する財源を確保することはできるのです。


 相模原市政は、国のゆがんだ政治をそのまま市民の暮らしに持ち込むのでなく、暮らし・福祉を守る防波堤としての役割を果たし、厳しい市民生活を支え応援する施策を充実していくことが求められています。


 総務委員会での審査のなかで、分納など納税相談における市の対応が問題となりました。分納について、「無理な計画の約束をさせられた」「『払えない自分が悪い』と自分を責めて落ち込んでしまう」「職員、担当者がこわい」といった市民の声が紹介されました。そして私自身、南市税事務所であった事例を示しました。分納計画の履行がむずかしい事情として、「子どもが生まれこの4月からは保育園に行くので保育料も払わなくてはならない」と市民が訴えたのに対して、対応した市職員が「なぜ子どもを計画的につくらないのか」と発言したのです。その後市は当該の市民に謝罪しましたが、決してあってはならないことです。「収納率の向上」が至上命題とされるなかで、“納税のためのアドバイス”と言いながら、個人の生活に踏み込みすぎていないか、人の心を傷つける暴言を、当たり前のように口にする傾向になっていないか。二度とこうしたことが窓口で繰り返されないよう徹底し、市民の立場に立った、親身な相談対応を求めます。


 国民健康保険税は収入の低い人にとって高すぎる、払いたくても払えない、払える金額に引き下げを、と繰り返し求めてきましたが、国の2015年度予算案において、低所得者数に応じて、保険者に対し財政支援を行う保険者支援制度を拡充することとされており、相模原市にとっては、2014年度の3億8000万円から9億3000万円へと、5億5000万円の増加になります。この増加分を国民健康保険税引き下げに充当すると、平等割りで1世帯あたり{550000÷121000世帯=4545円}4500円余の引き下げが可能です。市として独自に予算を6億6000万円充当すれば、1世帯あたり1万円の引き下げが可能です。
 ここで京都市は、国からの財政支援・約18億円のうち7億円を充当し、保険料を1人あたり約2500円引き下げます。所得300万円、4人世帯で約2万4千円の引き下げとなるそうです。また静岡市も1世帯あたり約7800円引き下げます。これに対して相模原市は、国や県からの財政支援が増えたのに、国民健康保険税の引き下げにいっさい充当しない、これはあまりにも市民生活に冷たい市政と言わなければなりません。



 子ども子育て新制度がスタートします。児童福祉法第24条1項にもとづく保育所は、これまでと変わらず市町村の責任で保育が実施されますが、児童福祉法第24条2項の認定こども園、小規模保育などについても、保育の質の確保のために市としてシッカリ支援することを求めるものです。
 また、利益追求を本質とする株式会社が保育事業に参入することとなりました。適正な保育の質が保たれているか、市として点検し指導監査する仕組みを構築する必要があると考えます。
 保育料については、年少扶養控除廃止に伴う値上げとならないよう、市としてのいっそうの配慮を求めます。



 第6期高齢者保健福祉計画案は、特別養護老人ホームの待機者解消の目標が、「入所を1年以内に希望している在宅の要介護3、4,5」に限定されています。これでは、老人保健施設や病院に入院中の方など在宅でない入所待機者が視野に入らないものとなってしまいます。問題であり、改めるべきです。また在宅の方のショートステイや緊急一時入所としての利用についても、その需要や充足状況をきちんと把握し、ショートステイや緊急一時入所の需要と供給についても、高齢者保健福祉計画のなかに示すべきです。


  介護職員の処遇改善、給料引き上げについてです。厚生労働省の統計調査によると、全国平均の職種別給与月額は、全産業で約32万9千円、ホームヘルパー及び福祉施設における介護員は約22万円で、10万9千円の差があるということです。介護サービスの基盤整備に欠かせないのが働き手の確保ですが、このような低賃金の実態は、早急に改善されなければなりません。若い人の働く場の確保ということにもつながります。市は、市内の平均賃金は把握していないが、「今後、事業者への調査などを検討していきたい」との答弁がありました。是非そうした調査を実施していただき、具体的な取り組みにつなげていただきたいと思います。
  市内の介護職員は、2013年10月1日現在で常勤職員{3,614人}約3600人、非常勤職員{4,017人}約4000人、合計 {7,631人}約7600人ということでした。給与上乗せの助成をおこなうとすると、仮に1人あたり月額2万円を助成するためには、
 @20,000円×12月×7,600人≒約18億円の年間予算額となります。本来的には国の責任でおこなうべきことですが、市が先駆けておこない、神奈川県もまきこんで、国を動かし、介護職員の給料を引き上げていくべきと考えます。
 後で触れますが、「JR横浜線連続立体交差化」の事業費を仮に1000億円とするとその90%、900億円を国と市で税金を投入することになります。この金額は、18億円の50倍、つまり介護職員の給料上乗せ1人あたり月額2万円の助成を50年間おこなうことのできる金額なのです。
 市は鉄道の立体交差化という大規模な土木事業に国をまきこんで税金を投入させるのでなく、介護基盤の充実にこそ、税金がもっと使われるよう、自ら動き、国や県を動かすべきです。



 地域経済振興という点では、相模原市の森林資源を活用した津久井産材の利用拡大とそのうえで課題とされてきたストックヤードの整備、木質バイオマスの利活用などに市としても積極的に取り組み、自然エネルギーの利用を進め、林業振興による雇用創出や地域の経済循環の促進を図ることを求めます。
 また店舗リニューアル助成について、代表質問のなかで群馬県高崎市の取り組みを紹介しながら提案しましたが、これにたいして市は、国の「小規模事業者持続化補助金」制度の利用を啓発している、この補助金は店舗のリニューアルにも使える、と答えられました。ただ、この国の補助金は、リニューアルの取引業者を市内業者に限定したものではありません。地域の仕事おこしということに力を入れるなら、やはり市内業者への発注を条件とした、市としての店舗リニューアル助成制度が効果的です。地域の経済循環を促進すれば、市の税収増にもつながるのです。①仕事をおこす ②地域内の経済循環を促進する ③個店、小さなお店の業者を元気にする ④税収を増やす という「一石四鳥」の効果が期待できる、店舗リニューアル助成制度の導入を求めます。
 高崎市の制度と同様に20万円以上の工事等について2分の1を補助し、上限は百万円、とするのであれば、「JR横浜線連続立体交差推進事業」の2015年度予算4600万円を充てるだけで46件分のリニューアル助成の予算枠が確保できます。



 市は、産業集積促進条例を改定し、企業誘致のための奨励金制度としての第三次「STEP50」を定め、「リーディング産業」へのインセンティブを設けることによる戦略的な企業誘致に舵を切りました。これまでの、奨励金交付対象を4拠点=「さがみ縦貫道路インターチェンジ周辺の新たな都市づくり拠点」への立地企業に限定していた制度から、「リーディング産業」に含まれる企業であれば、市内のどのエリアへの立地でも奨励金の対象にするなど、制度の適用対象を大きく広げた改定内容で、2015年度から2019年度までの5年間で68億円の交付が見込まれています。
 しかし、「STEP50」適用第1号企業である横河電機の市内への進出と撤退の経過が示しているように、企業の進出や撤退は、自治体の奨励金・優遇措置で左右されるものではなく、あくまで経営戦略上の判断によるものです。
 そうであるなら、このような企業誘致奨励金制度は廃止し、5年間分68億円の財源を、他の緊急性・重要性の高い施策に振り向けるべきであります。



  いま相模原市政は、“人や企業に選ばれる都市づくり”=「広域交流拠点都市」へと、リニア中央新幹線の「東京都(品川)~名古屋市間」2027年開業に合わせた「橋本駅・相模原駅周辺地区まち開き」にむけて、リニア中央新幹線橋本新駅設置を軸にした大型開発優先のまちづくりに突き進んでいます。この道を進めば、市民の納める税金の多くがその方向に振り向けられ、福祉・教育をはじめ市民サービスが削減あるいは抑制されていくことが懸念されます。


 この「広域交流拠点都市」づくりにかかわって、この議会で大きな問題となったのが、「JR横浜線連続立体交差推進事業」です。2015年度当初予算で4600万円、この金額を含めて調査検討の経費全体が数年間で4億5千万円、総事業費はまだ示されておりませんが、先行事例の総事業費は、京王線調布駅周辺の地下化 1150億円、JR中央線の三鷹駅~立川駅間の高架方式 1790億円  とのことです。国が事業費の49.5%、市が40.5%、合わせて9割を税金でまかなうという事業です。相模原市にとって、まさに「過去に例のない(ケタ違いの)超大規模事業」であることは間違いありません。数百億から1千億円を超える金額の税金が投入されるこの事業は、そんなに必要なのか、優先順位が上なのか。疑問です。


 相模原市においては、人口急増期に建設した公共施設が老朽化して更新期を迎え、更新・改修の費用が今後60年間、平均180億円の支出が必要になる。それだけの経費がまかなえないので、今後30年間で延床面積の20%を削減するなど、コスト削減の様々な取り組みをおこなって対応する、原則として新規の施設整備はおこなわないとした『公共施設の保全・利活用基本指針』を定めています。
 また、道路、橋りょう、河川、雨水排水下水道施設などの土木インフラについても必要となる維持管理・更新費が今後拡大し、充当すべき一般財源として新たに必要となる金額が50年間で400億円になると、『相模原市土木施設維持管理基本方針』で示しています。
 今後、こうした避けることのできない巨額の財政負担が見込まれているなかで、この「JR横浜線連続立体交差化」は、あえて取り組まなければならない事業なのでしょうか。そうは思えません。



 この「JR横浜線連続立体交差推進事業」について、神奈川新聞1月1日付の記事は、次のような市長の言葉を紹介しています。「将来、分断要因のないまちをなぜつくれなかったのかと言われないよう、50年100年先のことを考えてまちづくりを進めていく。」というものです。
 巨額の開発投資をする根拠として、「50年 100年先のことを考えて」と言われる。これは大変危険なことではないでしょうか。検証のしようがない。何でもできてしまう。こんな説明で、1000億円規模の税金が投入されることは、到底納得できません。


 「分断要因のないまちをなぜつくれなかったのかと言われないように」したいというなら、相模総合補給廠の全面返還こそ、まず先に、力を尽くすべきです。
 「100年先」という言葉で思い出すのは、「基地の下で70年。黙っていたら100年先も基地の街」という、日本全国に名を馳せた不滅のスローガンです。このスローガンに市民が団結して、市民ぐるみの返還運動の力で、相模総合補給廠の一部返還が実現しました。その土地利用については、「広域交流拠点づくり」という発想で「国際コンベンション施設」などを導入するのでなく、“市民の憩いの場を”といった、もっと市民目線の利用計画とするべきと考えます。



 市はこれまで、橋本駅北口AB地区・C地区、相模大野駅西側地区、小田急相模原駅北口A地区・B地区とそれぞれ事業費数百億円から百数十億円を費やして駅前再開発による拠点づくりを進めてきました。そしてそれが終わったと思ったら、こんどはリニア中央新幹線で広域交流拠点づくり・連続立体交差化と、大型開発路線は終わりがありません。税金が湯水のように大型開発に投入され、市民の暮らしや福祉の充実は後回しやツケ回しで、市民の豊かさにはなかなかつながりません。「大型開発推進で市民が豊かになる」というのは幻想であり、トリクルダウンとイメージが重なります。「リニア新幹線よりもコミュニティバスを」「名古屋までの移動の時間短縮よりも歩いて行ける場所で買い物を楽しめるようにしてほしい」「高額の自己負担の高度医療で外国からお金持ちを呼びこむよりも、市民のために差額ベッドの押しつけのない市民病院をつくってほしい」、これが市民の率直な声であります。
  “リニアで暴走するよりも、とことん住民目線の市政”への転換を求めます。
 「JR横浜線連続立体交差化」の計画は撤回を強く求めます。


 最後にリニア中央新幹線についてです。
 リニア中央新幹線建設のための「地方協力」として相模原市は、用地買収などの事務をJR東海から受託しようとしています。これからJR東海と委託協定を結ぶとのことですが、その前に、どうしてもハッキリさせるべきことがあると考えます。
 JR東海という民間会社が、地域の自然環境や生活環境を守るためのルールを守る、地方自治体の条例や指導に従う、地方自治を尊重するという基本姿勢があるのか、という点について、相模原市としてJR東海に質すべきだ、ということを提起したいと思います。具体的には、大阪府摂津市にある東海道新幹線などの鳥飼車両基地におけるJR東海による地下水の汲み上げとそのための井戸掘削工事をめぐる問題です。

 JR東海が大阪府摂津市の鳥飼車両基地で、「地下水の汲み上げを行わない」と定めた「環境保全協定」を無視して、井戸掘削工事を始めたことに対して、摂津市は2014年11月14日に、環境保全協定の遵守と、井戸の掘削中止を求め、JR東海を提訴しました。
  摂津市の鳥飼地区にはJR東海の新幹線の車両基地があり、面積は37ヘクタールで、鳥屋地区に計画しているリニア車両基地が約50ヘクタールですから、その8割弱の面積です。
  JR東海は1964年の新幹線開業後から基地内に井戸を掘り、その水を車両の洗浄などに使っていました。その量、一日に2000トンから2500トン。すると、周辺地区で最大約50センチもの地盤沈下が起こり、家が傾くなどの被害が発生しました。
 これを機に、摂津市は、旧国鉄との間に「環境保全協定」を締結し、「地下水のくみ上げを行わない」ことを実現しました。もちろん、この協定は今、JR東海に引き継がれています。
 さらに摂津市は、それを旧国鉄だけに求めるのではなく、市内全域で井戸の掘削を禁止する「市環境の保全及び創造に関する条例」を制定したのです。
 これにより旧国鉄、そしてJR東海は上水道を使って洗浄を行うことになるのですが、この水道代は一か月で約2000万円とも言われています。
 ところが、JR東海はこの協定の隙間を縫うように、再び井戸掘削を始めようとしているのです。地下水を利用することで、水道代が6000万円節約できると言われています。リニア新幹線の開設にむけた経費削減の一環だ、との指摘もあります。
 鳥飼車両基地は、その面積の97%は摂津市ですが、じつは残る3%は隣接する茨木市に属します。その茨木市側でJR東海は掘削を始めようとしたのです。
 しかし、地下水に境界などあるはずはなく、「再び地盤沈下が起こるから、やめるように」と摂津市が何度JR東海に要請しても、JR東海は中止どころか着工に至り、やむなく提訴に至ったのです。
  摂津市の人口は8万5000人ですが、工事中止を求める市民の署名は3万3000筆、人口の約40%も集まったのに、その市民の声もJR東海は無視しました。市長が直談判をしたいと求めても、JR東海は『(直接交渉の)システムがありません』と断りました。市長の申し入れも企業が受けようとしないのは、前代未聞です。今年1月30日に初公判があり裁判が進行中の今も、JR東海は井戸の掘削工事を中断せず、続行中です。
  以下、摂津市の担当者の言葉です。
「JR東海の井戸掘削計画での主張は、簡単に言えば、『井戸水がなければ新幹線の運行に支障がでますよ。いいんですか』ということです。それに対して摂津市の立場は、『そういう大きな事業を守ることを市としては優先しない。守るべきは市民の生活です。そこから考えると、JR東海と闘うしかない』というものです。」と、こう語っておられます。

 摂津市の対応は、至極、当然です。JR東海の地方自治を無視する姿勢は、許せません。相模原市としても他人事と考えずに、JR東海がこのような自治体との協定を無視した暴挙をやめないならば、相模原市は「地方協力」の委託は受けない、との見解を表明し、地方自治を断固として守る立場をつらぬくことを強く求めるものです。

  JR東海とのリニア中央新幹線建設のための「地方協力」委託協定の締結は“ちょっとし待て!”


  以上、討論と致します。

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