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2013年11月 2日 (土)

リニア中央新幹線・環境影響評価準備書に意見提出

リニア中央新幹線・環境影響評価準備書への意見募集が11月5日(必着)までおこなわれています。本日、JR東海ホームページから下記の意見を提出しました。


■磁界について

<磁界のペースメーカー等医療機器への影響について>

  準備書「環11-5-3」の「図11-5-5 車内及びホームの磁界の測定結果」によれば、「車内静磁界」は1.2mT超、「ホーム静磁界最大値」は0.8mTとなっているが、これでは心臓ペースメーカー等医療機器に誤作動など悪影響を与えるのではないか。
 準備書には、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)「静磁界の曝露限度値に関するガイドライン」が掲載されているが、そのなかの「環11-2-10」に「埋め込み医用機器への影響」について記述があり、「一般に、これらの機器の動作は、0.5mT以下の静磁界では有害な影響を受けない。」「したがって、磁束密度が>0.5mTの場所、例えばMRIシステムの周辺、には一般人の立入禁止区域を示すために警告標識または境界線が設けられる。」とある。これは、裏を返せば、0.5mT超の静磁界では心臓ペースメーカー等医療機器に誤作動など悪影響を与える懸念を否定できないということを意味するのではないか。
 このことについてどう考え、どう対応する考えなのか。心臓ペースメーカーを装着している人が安心して乗れないような乗り物はつくるべきではない。


■事業計画について

(1)採算性とその根拠、需要予測について
 JR東海の山田佳臣氏は、副社長時代、社長就任直前に朝日新聞のインタビューに答えるなかで、採算性にかかわって次のように語っています。
 「(現在の試算は)2007年12月に出したもの。新幹線の利用者が右肩上がりの時の収支が十数年続くという前提で試算しているが、今はちょっと(業績に)ぬかるみがある。以前の見通しで説明はできない。もうすぐ今期の決算が出るので、それを取り込んだ形で見通しを立て、それを示していく。」{朝日新聞2010年3月6日}
 しかし結局、新たな試算・見通しは示されないまま審議会での審議に入り、2007年の試算を採算性の根拠として建設ゴーサインが出されたのです。
 このことについて、2013年10月1日に開かれた「杜のホールはしもと」での説明会で質問したところ、「平成22年4月に公表した長期試算見通しがあり、これについて国の交通政策審議会で審議、平成22年5月に説明した。このときの審議内容は翌年平成23年5月に交通政策審議会の答申が出て、国の機関としても十分慎重な見通しにもとづくものだと評価、その結果として整備計画を確定、国から整備主体、営業主体に指名された。JR東海が破天荒な試算をしているわけでもなく、十分固い見通しを立てており、必要な機関でお墨付きをいただいている。」「長期見通しをしたときの前提条件で、平成18年~22年までの営業収益を平均した額でやった。その後平成24年度もいい営業収益を上げて、25年度もさらに高い予想で、長期見通しを見直す必要はない」との答えだった。
 この答えの意味について確認したい。
  2010年3月6日付け朝日新聞記事が書いている内容との関係を明確に示してほしい。
①「平成22年4月に公表した長期試算見通しがある」と言うが、「2007年12月に出した」試算とは別に、新たな試算をおこなったのか。
②「長期見通しをしたときの前提条件で、平成18年~22年までの営業収益を平均した額でやった。」とは、具体的にどういうことか。詳細に示してほしい。
③「平成22年4月に公表した長期試算見通し」を詳細に示してほしい。
④「平成22年12月15日交通政策審議会陸上交通分科会鉄道部会中央新幹線小委員会中間とりまとめ 参考資料」にある「需要予測結果一覧」に示された「輸送需要量」の算出根拠、計算式、前提条件などを詳細に示してほしい。国の審議会がこの予測を承認したからといって、それをうのみにすることはできない。再検証する必要があると考えるので、求めるものである。

(2)「リニアだけでは絶対にペイしない」という社長の発言について
  9月18日の準備書公表にともなう新聞報道のなかで、「山田社長も『リニアだけでは絶対にペイしない。東海道新幹線があってこそ』と認める。」「山田社長は『東海道新幹線の収入でリニアの建設費をまかなって、何とかやっていける』と強調した。」「『ドル箱』の東海道新幹線で収益を蓄えながら、巨額なリニア投資の原資を積み上げる算段だ。」など、東海道新幹線だのみの姿勢が浮き彫りになっているのは問題である。
 東海道新幹線の収益がそんなにあるなら、資金や労力をリニアに投入するのでなく、東海道新幹線の地震・津波対策それ自体を急ぐべきである(老朽化対策は着手したようだがそれだけで足りるということではないはず)。

(3)必要性について
 方法書について出されたリニア計画の必要性に関する意見にたいして、「東海道新幹線は開業後48年が経過しており、将来の経年劣化や大規模災害に関する抜本的な備えとして、中央新幹線を早期に実現させることにより、東京・名古屋・大阪を結ぶ日本の大動脈輸送の二重系列化が必要です」との見解が示されている(準備書「6-10」ほか)。
 しかし南アルプスをぶちぬき9兆円を超える巨額の投資をし、自然環境や生活環境を変えてまで強行するほどの必要性としては、あまりにも説得力を欠くのではないか。
 東海道新幹線の老朽化対策は、すでに2013年4月から開始されている。
 大規模災害への備えとして東海道新幹線のバイパスとして、というのもおかしなことで、大地震の被災という点では、東海道新幹線のルートとそれほど違いはなく、むしろ上越~北陸経由がバイパスルートとして妥当であり、北陸新幹線もやがて開通する。あえて中央新幹線をリニアで建設する必要性はない。
 もともと国の新幹線計画全体のなかでは、優先度が低くなかなか事業化のメドが立たなかったものを、JR東海がしびれを切らして「自社で建設費は負担するから」と言ったから国も認めた(この国の姿勢も無責任きわまりなく許し難いが)経過からも、必要性のなさは明らかである。
 東海道新幹線の高収益に依存してリニア建設に着手し、人口減少のなかで需要見通しが狂い採算性が悪化して、東海道新幹線や在来線のサービス低下、災害対策や安全性確保の対応が弱まり、国民の税金投入で経営破たんを穴埋め、こんな筋書きは御免である。

(4)電力消費
  従来型新幹線の少なくとも3倍以上の電力を消費するリニア技術は、“脱原発”に反するので導入を断念すべき。CO2排出量も東海道新幹線の約3倍とは!航空機と比べて「環境にやさしい」とリニアを宣伝するのは欺瞞であり、やめるべき。東海道新幹線や従来型の新幹線との比較でリニア技術の是非を議論すべきである。

(5)トンネル内での事故・災害 山岳トンネルでは?
  2013年10月1日に開かれた「杜のホールはしもと」での説明会で、地下トンネル走行中に事故や災害に遭遇したときの対応についての質問にたいして、「完全に区切られた空間としての避難用通路を都市トンネルの下半分につくる。そこに入れば安全なのでゆっくり避難できる」との答弁だった。しかし山岳トンネルには、そうした「完全に区切られた空間としての避難用通路」は用意されていないのではないか。準備書の「3-23」の「図3-4-6-4 トンネルの標準的な断面図」を見ても、山岳部のトンネルには下半分がない。そのようなことで乗客の安全は保障できるのか。

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