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2011年11月

2011年11月 2日 (水)

リニア中央新幹線についてのJR主催説明会に参加して

           リニア中央新幹線についてのJR主催説明会に参加して

 10月21日(金)産業会館、10月22日(土)グリーンホール相模大野で開催された説明会に参加しました。22日(土)のグリーンホール相模大野の説明会では、自ら質問しました。


 これまで議会では、市政にたいして、「JR東海は、中間駅の建設費は全額地元負担と言っている。相模原に駅をつくるとなると地下駅で建設費2200億円、それに加えて駅ビル、駅前広場、アクセス交通など、周辺整備費として数百億円の費用負担が問題となる。相模原市として、どこまで負担するつもりなのか。市民に相談せず、駅誘致先にありきで進めるのは問題であり、もっと慎重にたいおうせよ」と議論してきたところですが、今回の説明会は、主催がJR東海ということもあり、技術への信頼性や安全性についても質問しようと考え、準備をして臨みました。



 JRの説明が終わった後、一番に質問したのですが、発言の途中で「質問は一人3点までにして下さい」と突然言われ、マイクを取り上げんばかりの勢いでJR職員が私のところへやってきて、驚きました。
 以下、質問した内容、JRとのやりとりをご報告します。

【1】災害や事故の時に、乗客の避難は

  一つは、地下の深いところ、トンネルの中を通るというリニア中央新幹線ですが、を災害や事故の時に、乗客の避難はどのように考えられているのか、ということについてです。

  工事の時に使用した立坑を、完成後は避難路として活用するという説明でしたが、数百人~千人もの乗客がすべて地上に上がるのに、どれくらいの時間がかかるのか、またどのような移動手段や設備を考えているのか、停電にも対応できるのか、避難路としてほんとうに役立つのか、質問しました。

 
 答えは、まず「消防庁から“問題なし”との評価をいただいています」という言葉から始まり、「具体的にはまだ決まっていない」との答えで終わりました。

 また、リニア中央新幹線は無人運転で遠隔操作で走行するとのことですが、災害や事故の時に、乗客を避難誘導する職員はいるのか、と質問したところ、「誘導する職員の配置を考えている」との答えでした。人数や役割等、具体的なことはやはりまだ決まっていないようです。

【2】磁界、電磁波

 もう一つは、電磁波の問題です。

 「磁界による人体への影響に関する予防的な観点から検討された「国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドラインを適用する」としていることについて、世界保健機関WHOの専門委員会が基準値を1000mG(ミリガウス)としていることにたいし、ドイツは1000mG、勧告は830mGと設定しているなかで、日本はどう設定していて、このリニア中央新幹線の建設にあたって、車両床面20万mG、座席2~5万mGと言われているが、どう考えたのか、質問しました。

 これにたいする答えは、電磁波の別な単位を持ち出して質問者を煙に巻く、といった内容で、意味がまったく理解できませんでした。

 また、事前の環境影響評価では、調査項目によって現地調査するものとそうでなく数式を当てはめておこなうものと分かれますが、磁界については、現地調査をおこなうとは書かれていないようなので、「磁界、電磁波の影響については、現地調査をおこなうのかどうか」、質問しました。

 これにたいしては、「電磁波については、一般的に、鉄塔や送電線等の下で計ってみようと思っている」との答えでした。聞いた直後は、意味がわかりませんでしたが、よくよく考えてみたら、単に鉄塔や送電線等の下ではどれくらいの電磁波が観測できるか、ということは、リニア中央新幹線の建設とは直接関係のないことであり、結局は「電磁波の影響については、現地調査はやらないということか」との認識に至りました。やらないならやらないと、なぜハッキリわかりやすく答えないのか、JR東海の説明姿勢に疑問を抱きました。

 そのほか、「沿線磁界」について、「用地境界での磁界が基準値(案)以下となるように用地を確保する」とされていることについて、もし用地が確保できなければ、基準値を超える電磁波の影響が及ぶことになるということを意味するのか、質問しました。

 また、車内磁界については、磁気シールドを設置して客室の磁界が基準値(案)以下となるようにするとしているが、客室には窓を設置するとのことであり、窓の設置が電磁波からの防御力を落とすことにはならないのか、質問しました。

 しかし、いずれの質問にたいする回答も、わかりにくく、意味を理解できませんでした。


 
【質問し、意見を述べ、議論したかったが、できなかったこと】

○JR東海は、リニア中央新幹線建設の必要性、目的について、以前は「東海道新幹線の輸送力が限界に近づいているので、早急に輸送力を増強するバイパスを建設する必要がある」という点を第一に掲げていたが、政府審議会が建設について審議を開始した直後の2010年5月、突然取り下げた。なぜか。

○いまJR東海は、リニア中央新幹線建設の必要性、目的について、東海道新幹線の老朽化対策と東海地震の対策としてバイパスをつくり、二重系列化することを第一に挙げている。


 しかし、老朽路線の改修のために新たなバイパスをつくる鉄道会社は他にはない。老朽路線の改修ということについて、他にどんな方策をどのように検討したのか。

○東海道新幹線のバイパスをつくり、二重系列化して“将来のリスクに備える”というが、人口減少のなかで、東海道新幹線も中央新幹線も、利用客が見込みを下回り採算が悪化し、共倒れになるというリスクはどう検討したのか。JR東海が経営破たんすれば、結局国民の税金が投入されるという、“第二の国鉄”になるのではないか。

○世界でのリニア開発の事例をどう認識し、どう評価しているのか。

 特にドイツでは、「磁気浮上鉄道需要法」という特別法を制定し、確実な需要予測を義務づけ、建設計画の途中で事業計画を再評価をおこない、連邦議会が中止を決定した。中止の理由は以下の4点である。

①需要見通しが過大である。②建設コストの増加で、当初予算での完成は困難である。従って営業赤字は確実で、投資回収は困難である。③リニア鉄道と在来鉄道との乗り継ぎができず、利用者にとってきわめて不便である。また将来、EU加盟国間の鉄道ネットワークとの連携ができない。④騒音や電磁波、自然破壊等についても問題が起こる可能性がある。{岩波書店『必要か、リニア新幹線』橋山禮治郞著 77頁}

 そうした他国の経験を、生かさないのか。

○リニア中央新幹線は「地球環境にやさしい」と説明しているが、電力消費は従来型新幹線の3.5倍以上であり、東日本大震災と福島原発事故後、社会全体が省エネ、低エネルギー化を志向するなかで、ただ「超高速」化のために、あえて導入する必要があるのか。

○説明会のあり方として、これでよいのか。

①全体の時間が一会場で90分、そのうち質疑応答は50分弱。あまりにも少ない。

②配布する資料も、もっと詳しいものを配付すべき。

③説明に専門用語が多いのに、ていねいな解説がない。

④質疑を始めるときには「簡潔にお願いします」としか言わなかったのに、発言を始めてから急に「質問は一人3点まで」と突然制限を加えたこと。

○今後、市民団体主催の学習会やシンポジウムなどにJR東海として積極的に参加し、国民、市民の理解を得るために努力するべきではないか。

 さらにJR東海自ら、国民的議論をおこすよう、取り組むべきでは。

 以上ですが、12月17日(土)には、相模原自治体問題研究会主催で、「大講演会 必要か?リニア新幹線 講演 橋山禮治郞氏」が午後1時30分から、相模原市民会館第1大会議室で開催されます(資料代500円)。参加をして、学習を深めたいと思っています。 

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